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原子泉方式セシウム周波数標準

冷却したセシウム原子泉による
高分解能ラムゼイ共鳴装置の開発

計量研究所では「究極的な精度」の周波数標準の開発を目標に、レーザ冷却したセシウム原子の打ち上げnゥ由落下(=原子泉)を利用する高分解能ラムゼイ共鳴装置を開発し、基本的技術の習得及び問題点の摘出を行っている。熱原子ビ−ムを用いる従来方式に比べ原子泉方式の長所は、イ)高分解能(約100倍)のラムゼイctリンジが検出できる、ロ)2次のドップラー効果の影響が小さい、ハ)マイクロ波の位相シフトが無い、等である。

図 1
図 1: 原子泉方式セシウム標準器の開発のための実験装置
図1の実験装置に示すように、磁気光学トラップの方法で捕捉したセシウム原子を光モラセス法で数μK程度まで冷却し、打ち上げにはムービングcc宴Zスを用いる。この場合、捕捉点(トラップ)から初速3.9m/sで原子を77cmの高さまで打ち上げているが、原子とマイクロ波の相互作用領域に有効な高さは25cmである。この時約0.5秒の相互作用時間が得られ、約1Hzのスペクトル線幅が期待できる。

図 2
図 2: 観測したラムゼイ共鳴信号の例
図2はこの装置により得られたラムゼイ共鳴信号の例で、これと矛盾のない結果を示している。これまで、レーザの周波数やパワーのシークエンス制御技術、ラムゼイ共鳴信号の検出方法について、基本的な技術を拾得した。今後はS/Nの向上、周波数制御システムの整備を行い、実用の標準器開発に必要なデータを取得する。


マルチパルス打ち上げ法に関する動作確認

図 3
図 3: 100ms間隔の連続打ち上げ
原子泉方式が優れていることはすでに明らかになっているが、現在の原子泉方式を改善する試みとして、マルチパルス打ち上げ法の基礎的な実験を行った。この方法は、冷却セシウム原子どうしの衝突による周波数シフトの低減、かつ周波数安定度の向上に役立つことが期待できる。我々の光学配置では、打ち上げ直後からセシウムのローディングを始めることができるため、この方法が可能である。図3はそのようにして100ms間隔で打ち上げられた例である。この方式の問題点は、いかにレーザー光の迷光や原子からの蛍光がマイクロ波との相互作用領域に入り込まないようにするかということであり、今後の研究課題である。

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